させぼエコドライブチャレンジ2021結果発表

大変お待たせいたしました。

させぼエコドライブチャレンジ2021に参加いただきありがとうございました。佐世保市民の皆さんのご協力により、前回の2020年度実施より大幅に、二酸化炭素排出量削減を実現することができました。

その結果と匿名ランキングを、本日ここに発表いたします。

今回参加いただいた佐世保市民の皆さんは309名でした。有効データを提供いただいた市民の皆さんは262名で、この方たちがランキング表対象となりました。最初の1か月しかデータがない、次の1か月のデータがない、また統計処理によって外れ値に該当してしまった方のデータは残念ながらランキング表に掲載されておりません。なお今回は、エコドライブを2か月実施していただいたので、匿名ランキングは2つありますのでご注意ください。

1.参加者の皆さん

今回は、全登録車両数309台(前回比31%増)、 ランキング対象車両数265台(前回比12%増)となりました。参加車両の内訳は次の通りでした。

させぼエコプラザ させぼエコドライブチャレンジ2021
させぼエコプラザ させぼエコドライブチャレンジ2021

一般車両が半数を超え、今回はタクシーとバスの参加をいただくことができました。実は長崎県内で実施してきた過去のエコドライブ事業で初めて、路線バスの参加が佐世保市で実現することとになり、貴重のデータを得ることができました。さらに電気自動車の参加もあり、これはもう「お祭りじゃない?」と思えるような、そんな初めて尽くしのエコドライブチャレンジとなった次第です。

2.匿名ランキング発表

今回は、最初の一か月間は普段通りの運転をしていただき、その時の燃費を算出しました。これが基礎燃費となりました。次の二か月間、エコドライブを意識した運転を毎日心掛けていただき、それぞれ月ぎめで燃費を算出、基礎燃費と比較しその向上率を競っていただきました。

それぞれのランキング表を次の掲載します。表には、利用者しかわからないIDと、燃費向上率が示されています。ご自分の番号を見ながら、さぁ、どこにランキングされているでしょうか、のんびり探してみましょう。

しかし。「仕事で忙しんですがぁ・・・」という方に朗報です。2つのpdfファイルを、Excelシートに変換することもできます。詳しくはネット検索で見つけてみてください。Excelシートに変換できたらあとは、ご自分のIDで検索をかけてみてください。

ええ、こんなにランク低いのぉ。そう思ったアナタ。大丈夫です。ほとんどの方が「もっと上だと思った」のであります。次の機会での上位ランクイン、お待ちしております。

ランキング表はそれぞれ、どんな車両構成になっていたのか。次のグラフは、基礎燃費測定から2回のエコドライブ実践に参加した車両の構成を示しています。どの月も同じような構成となっていますので、このランキング表の上位に安定している車両は、エコドライブ大成功といってよいでしょう。

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3.みんなエコドライブちゃんとやったの?

車両ごとの燃費向上率を集めてみました。ドライバーのテクニックや気象条件など、考慮するべき事項はたくさんあるのですが、ここでは、エコドライブを意識した運転を2か月間実施していただく、ということが果たして達成されたのかを検証してみます。

まず最初の月、第1月の燃費向上率平均を車両種類ごとに集計してみました。グラフ左になりますが、全体平均は7.5%でした。すでにここで、それぞれの基礎燃費より8%弱の向上があったことにあります。ちゃんとエコドライブやっていただけたようです。

興味深いのは、大型車両の向上率が低く、電気自動車のそれが突出しているということです。大型車はそもそも排気量が大きいので、エコドライブをすることで大きな燃料削減量を期待できると同時に、様々な動力機器、たとえば荷台とかクレーンとか、があるのでそれだけ燃費はよくなりにくいと考えられます。

電気自動車の場合はその逆で、そもそも燃料消費量は少なく、バッテリーに充電しながら走行したりその充電で走ったりするのですから、エコドライブの効果はとても大きく出ることになる、と考えることができますね。

そして第2月になると、全体平均が9.4%に上昇、みなさんちゃんとエコドライブしていただけたようです。第1月の特徴であった、電気自動車の燃費向上率がより進み、もはやほかの自動車とは全く違う乗り物と思えるような燃費向上率をマークしております。乗るだけでもエコ、エコドライブしたらエコエコになっている電気自動車。すごですね。

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4.電気自動車の「燃費」という概念

今回のエコドライブチャレンジで、最も興味深く今後のエコな交通ってなんだろう、と考えるヒントになることを観測することができました。

次のグラフは、電気自動車とそれ以外の、ガソリンや軽油で走る車を、同じ指標で比較するために導入した「二酸化炭素削減量」について、第1月と第2月を比較したものです。

電気自動車は電気で走りますので「充電」することでエネルギーを得ます。一方ガソリン車やディーゼル車は「給油」することでエネルギーを得ます。これら二つを同じ燃費指標で比較することはできません。なぜなら、前者の単位はkWh(キロワット時)で、後者の単位はリットルだからです。

そこで、電気を消費した量に応じて発生する二酸化炭素量と、ガソリンやディーゼルを消費した量に応じて発生する二酸化炭素量を算出し、1台当たりの量に換算してこれらを比較することにしました。

第1月より第2月のほうが削減量が良くなるのは上で示した通りです。そして今回のエコドライブチャレンジに参加した佐世保市を走る車1台あたり、19キログラムの二酸化炭素が排出されたこともわかりました。

させぼエコプラザ させぼエコドライブチャレンジ2021

5.電気自動車はやっぱりエコだった

最後に、今回の最大の成果をご紹介します。

このグラフは、車両の種類ごとに算出した、1km走行するたびに発生する二酸化炭素の量を、エコドライブを始める前と実施している期間中の変化を表したものです。

私たちはこの指標を「エコドライブ原単位」と名付けました。

車両が1km走行するたびに排出される二酸化炭素の量を意味します。この数値が小さいほど、環境負荷が低いことを表します。

ハイブリッド車以外は、時間がたつにつれてエコドライブを意識した運転の成果が出ています。とくに高い成果が電気自動車で、もともとエコだった車がさらにエコになっていく様子がわかると思います。

6.表彰させていただきました

今回たくさんの皆さんに参加していただいたこと、また前回に引き続き参加いただいた方も多数いらっしゃったので、誠に勝手ながら次のような指標で、タイトルを用意させていただきました。

エコドライブマイスター /2名

すべての実施月で全体の2.5%以内にランキング、燃費向上率が改善している車両。

エコドライブリーダー /10名

すべての実施月で全体の10%以内にランキング、燃費向上率が改善している車両。

エコドライバー /50名

すべての実施月で全体の25%以内にランキング、燃費向上率が改善している車両。

エコドラ修行中/33名

全体の50%以内にランキング、順位が上がっている車両。

今回エコドライブマイスターのお二人には、賞状と副賞(おしゃれなマイボトルです)を差し上げました。その模様が次の動画に収められているので、是非ご覧ください。

後半から、受賞された第一生命回部式会社の池田さんと、佐世保タクシー株式会社の末利さんそして、佐世保市役所環境政策課を交えた座談会の模様もあります。こちのお話が興味深く、エコドライブを行っている方の「あるある」が聞けたり、どうして池田さんが上位に居続けられたのか(第1月も第2月も両方2位ですよ、2位!)。意外なオチがありますので、今すぐクリック!

2021年実施の環境省事業させぼエコドライブチャレンジ2021には、たくさんの市民の皆さんが参加していただきました。もっともっと多くの市民の皆さんにも参加していただき、ランキングを競っていただきたいと思います。

我慢したり、無理やりするエコは続きません。続かなければ地球も危ない。私たちが楽しく未来を迎えられるようになるためには、一人一人の意識と楽しみを見つけていくことだと思います。エコドライブ事業を通じて、市民のみなさんが不安の少ない未来を迎えられるように、ちょっとでも気持ちが変わったことを希望して、この事業の締めくくりとしたいと思います。

重ね重ね、ありがとうございました。

させぼエコプラザ
センター長 松嶋ノリユキ

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