させぼエコドライブチャレンジ2020に参加いただきありがとうございました。佐世保市民の皆さんのご協力により、二酸化炭素削減を推進することができました。その結果と匿名ランキングをここに発表します。
今回参加いただいた佐世保市民の皆さんは186名でした。有効データを提供いただいた市民の皆さんは137名で、この方たちがランキング表対象となりました。最初の1か月しかデータがない、次の1か月のデータがない、また統計処理によって外れ値に該当してしまった方のデータは残念ながらランキング表に掲載されておりません。
1.参加者の皆さんはおいくつ?
今回参加いただいた佐世保市民の皆さんの年代は円グラフの通りです。平均年齢は48歳で、今回は30代から40代の皆さんに積極的に参加いただきたかった希望通りになったといえます。全体の56%の方が40代以下となり、若い世代の方また社会でバリバリ働いている方々の参加をたくさんいただいたといえます。

2.乗っている車は?
普通車が80%を超えました。ただハイブリッド車も16%あり、近年では佐世保市内にもハイブリッド車を見かけるようになり、移動手段にも徐々にではありますがエコが広がっているのだと思います。

3.車の燃料は?
ほとんどの車両はやはりガソリンで動く車でした。最近では電気自動車の社会がやってくると、メディアで耳にすることも多いと思いますが、実際にはこのようにガソリン車がまだまだ中心的な移動手段となっています。

4.車の排気量
約半数が1000CC以下、つまり軽自動車が多く参加していました。次に1500CCまでの自動車で、ここまでで全体の77%となりました。小型や中型車が多く参加しました。

5.年齢ごとのランキング~若い人がうまい?
次のグラフは、匿名ランキング対象の参加者を、ランキングを10位刻みにした時、そこに属する参加者の年齢層を割り出したものです。上位10位までにランキングした人の多くが30代と40代でした。また60代の参加者は全体的に分布しているのですが、70代の参加者は60位以内と健闘しています。
年齢が若い人が運転がうまくて、燃費向上しやすいというわけではなく、このグラフからほぼ年齢層には無関係なので、いかにご自分の運転を知っているか、それに対してどう燃費を向上させるのかが、ランキング上位に入るコツだと思われます。

6.燃費を向上させたのはだれ?
今度は匿名ランキング対象の参加者の年齢層別の燃費向上率を調べてみましょう。ランキング対象となった参加者全員の、年齢層別の平均燃費向上率では、70代の向上が最も高く平均15%でした。次に30代の10.1%、最も低かったのが60代の2%でした。
多くの年代で10%前後の燃費向上があったことは、皆さんまじめに取り組んでいただけた証拠だと思います。

7.匿名ランキング
今回136名の佐世保市民の皆さんが、2か月間にわたりエコドライブを実施しました、最初の月は普段通りの運転を、次の1か月間はエコドライブを実施していただきました。最初の月と次の月の燃費を求めてその向上率を個別に算出、ランキング表を作成しました。ランキング表は匿名となっていて、次のような法則で参加者のIDが作られています。

IDは8桁で作られています。最初の2桁が西暦の下2桁、次の2桁が団体等の識別番号そして、残りの4桁が参加者の皆さんの車のナンバーです。実は車のナンバーが重複することはまれなので、下4桁を見ていくとご自分の番号を発見しやすくなります。なおナンバーが4桁に満たない場合は「0」を埋めて、全体を4桁にしています。
それでは1位から20位までの、上位者となった市民の皆さんのID
と燃費向上率を見てみましょう。栄えある第1位は、86.1%の燃費向上率となりました。

匿名ランキング掲載の、136名の佐世保市民が実施したエコドライブ全体では平均燃費向上率は7.63%でした。
※すべての匿名ランキングはこちらからダウンロードできます。
匿名ランキングを10位ごとに区切って、それぞれの区間での平均燃費向上率を調べてみると、10位までに入る参加者は60%近い向上をしていました。エコドライブをしても普段より燃費が悪くなってしまった参加者は100位以下で、ほとんどの参加者(74%)に燃費向上が見られました。

8.二酸化炭素削減量
匿名ランキング対象となった参加者の皆さんで、どれだけの二酸化炭素を削減することができたのか、次のような計算をして求めました。
二酸化炭素削減量=削減された燃料×燃料ごとの排出係数
削減された燃料は、最初の月の燃費から、次の月の走行距離を走ったと仮定したときに求められる消費燃料と、実際に消費した次の月の燃料との差を求めます。
燃料ごとの排出係数は今回、ガソリンと軽油を使った自動車だったのでそれぞれ、2.332kg-CO2/リットルと2.619kg-CO2/リットルを使用しました。
このような方法で求められた136名の佐世保市民によって削減された二酸化炭素は2.122トンでした。この二酸化炭素は、スギの木(36年~40年生)が1年間で吸収する二酸化炭素に換算した場合、約241本分に相当します。
9.エコドライブはこれから
佐世保市では今回初めて、市民参加型エコドライブを実施しました。
通常初めてエコドライブを行うと20%程度の燃費向上が見込まれることが多いのですが(当団体の過去の事業における観測値)、今回は比較的”おとなしい”結果となっています。これはやり方がわからない参加者も多かったのではないでしょうか。エコドライブ手帳の配布等も行っていたのですが、浸透するには時間がかかるかもしれません。
より多くの佐世保市民の皆さんにエコドライブを実践していただけるよう、させぼエコプラザも様々な工夫をしながら、確実に二酸化炭素削減に結びつくこの事業をより一層推進していきたいと考えています。
